【FTET】交流会報告書:Vol.5動画冒頭の報道映像から読み解く

お疲れ様です。
本来であればPDFにまとめたいところですがHTLMで埋め込んだ方が分かりやすいと思いましたのでこちらでまとめます。
皆様も隔日月曜日に行っていますのでぜひご参加くださいm(__)m

日程5/9 22時~24時
参加者6名

https://salon.dmm.com/1789/posts/682180

今回のテーマ

この度消防装備/戦術研究会様よりぜひ教材にお使いくださいというDMを頂きました。下記の動画を利用しながら交流会ができればと思います。
https://youtu.be/xjLicfiB1Io
事前に動画を見ていただいて自分の部隊ならこうするなどの意見を持って頂けると幸いです。

以下研究会様より

Vol.5動画冒頭の報道映像から読み解くシーンですが、こちらは、現場各級指揮者に

① SIZE-UPの概念が欠如していることと
②逃げ遅れ情報についての早期把握の失敗
③VEISの概念がなく全く訓練がなされていないがために、

本来ならホース延長は二の次、早期になされるべきVEIS活動がなされていない事案と推察され、報道内容、映像から顕著にその様子が伺える貴重な映像資料です。

火災現場の映像は多々出回っていますが、報道内容とリンクさせて活動考察できる映像資料は数少ないと思われます。
このような火災現場の実情は、往々にして一般人には気づかれないまま、組織的に隠蔽あるいは、消防自体がその必要性に気付かないまま放置されていることが多く、消防活動の根本的な改善に繋がらないまま旧態依然とした教育、訓練体系が続けられていることも少なくありません。
この点を、ぜひクローズアップ頂くとともに、動画Vol.3の火災救助VEISをご活用頂き、本当に必要な活動とは何かを、Vol.5と合わせて、ぜひとも教材として、ご使用頂ければ幸いです。

テーマを元にした議題

・自分たちの隊で要救助者の救出は可能か?

前提条件

議論するにあたって動画だけでは情報が足りないという話になり現場を特定しました。

VEISとは?

B-SAHEとは?

火災状況

お墓側

正面左側

現場地図

現場内部状況

徳島新聞より

状況をまとめると?

・消防側考えられるの状況

・延焼危険大の建物が正面左側に見えるがすでに放水を開始しているように見える。
・要救助者は正面のひさしの上にいるが黒煙で確認することはできない。
・動画で余裕を持ってホース展開をしている正面の部隊は要救助者の情報を知らないのではないか?
・一階にある自動車に着火したことによって黒煙が激しく出たものと推定する。
・火元は階段付近とのことだったので階段からの避難は難しかったのであろう。
・ひさしの部屋は黒煙が出だ様子はない。
・だだし、廊下突き当りの換気口は黒煙がみえるため部屋自体は区画が形成されていると思われる。

・要救助者の心理

・庇側に逃げた方は北側の窓が棚などでふさがったために窓から助けを呼べなかったのではないか?
・庇から逃げようとしたが思ったよりも高く逃げられなかったのかもしれない。
・少なくとも動画で黒煙が噴出している頃には意識がなかったのではないかと考える。

・共同風呂に逃げた方は火煙に閉じ込められたのではないかと考えられる。
・出火元が階段だったため逃げ道がなかった。
・性別が分からないほど焦げていたことから風呂側が早期に燃え上がったのかもしれない。
 (男児の供述から火元が入口だともわかる)

消防隊の対応

前提条件をふまえて消防隊の対応を考えていきたい。
対応として以下の2通りのパターンが考えられる。

①要救助者の情報が消防側に入っていない状況

②要救助者の情報が早期に消防側に伝わっていた

①のパターン-要求情報なし

・要救助者の情報が消防側に入っていない状況の場合は延焼防止にあたると考えられる。
・黒煙もすさまじく庇に人がいることは正直分からない。
・火勢も強くどうしても炎に目が向かってしまう。
・この状況の場合要救助者の確定情報が無いと内部検索は難しいかもしれない。
 (特に少人数対応の消防本部の場合)

②のパターン-要求情報あり

・要救助者が確定している場合
・例えば正面左側からサイズアップをする余裕があれば要救助者を早めにできた。
・近隣住人が場所を伝えてくれたなど。

・救助方法は?
・応急はしご操法が第一選択(主管を利用したもの)
・三連梯子でのかかえ救助は難しい(できる人間がいない)

・三連梯子の抱え救助が難しい理由
・窓枠下に三連梯子を掛けること自体がやったことがない。もしくは訓練を行おうとしても否定されてしまう。
・三連梯子が安定するイメージがない。
・少しずつ訓練をしていくしかない。

・庇の上に居ることが気付けたら?
・放水をしながらの応急はしごにて救出する。

サイズアップの課題

・360度(球体をイメージ)したサイズアップができる隊長がいない。
・このような情報を収集して机上訓練を行うか?

今課題と行動

消防戦術探究会のまとめとして以下のような行動をしていきたい。

・FTETとして災害現場の情報収集と共有
・備忘録の作成

・三連梯子を用いた窓枠下への架梯をする訓練
・エクステリアラダーレスキューの訓練
・サイズアップを教養として訓練を行う

最後に

皆様の交流会のご参加をお待ちしていますm(__)m

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