【コラム】消防団とは??地域に絶対に必要な存在です(`・ω・´)b
お疲れ様です!
よろずです(`・ω・´)b
今回は消防団に書いて行きます!
消防団にどういったイメージを持っていますか?
・名前だけは聞いたことがある?
・ボランティアでしょ??
・ブラックなんだよね?
・最近SNSで良く見るなー!
消防団に対しての誤解も多く散見します。
どういった組織なのかゆっくり見て行きましょう!
今回は長くなります。
目次から興味のある所を選んで読んで見て下さい(`・ω・´)b
(掲載されている内容はよろずの居た署の話がメインです。)
・消防団とは?
会社員、公務員、学生、主婦など本来の仕事や学業を持ちながら火災・救助活動や広報活動、予防業務(自治体による)する組織です。
系統としては江戸時代の町火消組織が元となっています。
身分は特別職地方公務員になります(`・ω・´)b
なのでボランティアではありません!!
報酬もわずかながらあり退職金もあります!
(自治体によって金額は変わります!!)
・消防団の具体的な活動
【火災現場】
火災が発生したときに消防署、消防団に出動指令が掛かり出動します。
出火場所によっては消防団が先着し水利部署、消火活動をします。
その後鎮火したあと撤収、再燃火災を防ぐための警戒も消防団がメインでやることが多いです。
消防署だけでは対応しきれない火災も消防団があるから何とかまかなえている状態です。
山火事なども出動します。
【水防・救助現場】
造園などで働いている方が重機(ショベルカー)で倒壊建物の除去を行ったり、救助訓練を署で行い技術と知識を身に着けた部隊を置いている自治体もあります。
大規模災害時に真価を発揮する部隊です。
また、山などでの遭難の捜索なども行います!
河川で越水(洪水)が起きそうな場合は警戒や土のうの作成なども行います!
【応急手当】
応急手当の普及活動や実際に災害があった場合救護活動を行います!
女性消防団員の方が担当される場合が多いです(`・ω・´)b
【広報活動】
各家庭に訪問し、防火指導や防火設備が整えているかの広報活動や高齢者宅に訪問し変わりがないかなどの確認をします。
地域に密着している消防団だからこそ出来る事です。
また、火災予防運動や歳末警戒などの巡回なども行います!
消防署もやりますが人数と車両に限界がありますよね(;’∀’)
【立ち入り検査】
消防団員が防火対象物(商業施設など)の予防査察を行う場合もあります!
・大規模災害での役割
地震、津波、土砂崩れなど日本では世界から見ても災害が多い国です。
自然災害に一番最初に対応するのは自衛隊ではありません。
地元の消防署、消防団です!
ここでは実際にあった災害から消防団の役割を見て行きましょう!
①2011年、東日本大震災
戦後最悪の災害、地震と地震に伴う津波にて東北から関東地方にかけて甚大な被害をもたらし福島第一原子力発電所事故も併せて発生した。
死者 19,689人
行方不明者 2,563人
負傷者 6,233人
(2019年、総務省消防庁より)
消防団の活動
・津波を防ぐための水門の閉鎖
・逃げ遅れが居ないかの警戒
・逃げ遅れの救助
・避難広報
・避難誘導
・瓦礫の除去
東日本大震災では254名の消防団員が亡くなっています。
いずれも地元を守るために上記の活動中に亡くなりました。
このような状況にならない為にも訓練や教育を充実しなくてはいけないとよろずは考えます。
2014年、甲信越豪雪
平成26年豪雪とも呼ばれる。
2月4日正午から6日にかけて冬型の気圧配置となり、「10年に1度」の強い寒波が日本列島に流れ込み寒い日が続いた。低気圧が急速に発達を続けたため8日、14日と2週続けて広い範囲に大雪となる。
積雪量は関東平野部でも30から80cm、甲信越地方や、奥多摩、箱根などの内陸部では1m以上に達し、山中湖村で最大積雪187cmを記録した。
死者 26人
行方不明者 0人
負傷者 701人
住宅の損壊は700棟近くとなる
消防団の活動
・除雪作業
・避難誘導、広報活動
除雪は危険を伴う作業です!
高齢者の方は自分で除雪が出来ないかたも多く消防団やボランティア頼りとなっているのが現状です。
②2018年、 西日本豪雨
平成30年7月豪雨とも呼ばれる。
6月28日から7月8にかけて西日本を中心に広い範囲で集中豪雨が発生した。
死者 263人
行方不明者 8人
負傷者 484人
消防団の活動
・避難誘導
・土のう積
・排水
・巡回
・生き埋め救助
・月の輪工の作成(堤防決壊を防ぐ工法)
(↑外部リンク)
こちらも消防団員の方で死傷者が出ている災害です。
この災害を元に水害のマニュアルの作成に取り掛かったとの事でした。
救助者が見たあの日<4>【消防団】自らも被災、命懸けで奔走
(中国新聞より)
・災害ボランティアとの違い
根本的に違うのは身分の保証があるなどですが今回はそういった面を抜きして考えて見ます。
>活動するタイミング
大規模災害が発生すると災害ボランティアの方々が話題になります。
ここが消防団と比較されるところなのかもしれません。
消防団は災害に対して避難、救助活動をします。
災害ボランティアは災害がひと段落したあとの復興支援にあたります。
どちらも危険が伴う活動になります。
しかし、より命の危険にさらされるのは消防団です。
これだけでも分かる通り災害ボランティアがいるから消防団は必要ないという意見は間違ってますね。
>自分の命に関わる危険性
消防団員として活動服を着て活動することは多くの人に消防関係者とみられることになります。
これは実際に東日本大震災であった事例ですが、制服を着ているからこそ逃げられない。
という話がありました。
実際にこの志で活動し亡くなった方も多くいます。
自分の命は必ず守ってください。
あなたが生きていれば他の多くの人を救う事が出来ます。
この記事を読んだあなたは命がけの行動は慎んで、自分の命を守りならどれだ効率よく救助するかに視点を置いて下さい。
根拠のない根性論では大規模災害に巻き込まれ死にます。
>住民との信頼性
当たり前ではありますが他の地域から来た方よりも地元の消防団の方々は信頼感が厚いです。
消防吏員が言っても聞かなくても、仲の良い消防団の人が説得したら避難したという話もあります。
ここは消防団の強みですね(`・ω・´)b
・消防団はいらない??
結論は消防団が必要です。
消防団という組織はなくてはならない存在ということは分かって頂けたと思います!
しかしながら新しい歩みを進めなければいけない自治体が多いことも事実です。
・元消防士からみた消防団の姿
①火災現場
自治体によっては放水をさせない場所もありますが、よろずの居たところでは放水もするし残火処理もします。
消防団がいなければ消防力(施設、人員、水利)が足りず延焼が拡大してしまうような火災もありました。
消火活動だけでなく撤収や再燃火災防止のための警戒も夜通しします。
消防団が居るから消防吏員は速やかに次の災害の準備が出来るのです。
本当に消防団さまさまでした!
②広報活動
地元の密着度に関しても消防吏員は消防団員に勝てません。
基本的に地域ごとに分断詰所があるのでその地域での顔の広さには驚いていました!
③操法大会
これは地獄でした。
私が居たところは朝の4時から練習が始まるのです。
当然指導する消防吏員もその時間に練習する詰所に向かいます。
その前の時間に災害があって寝むれなくても指導へ。
あと議員さんとか来るといろいろ面倒でしたね。
見栄のためとしか思えん。
そうそう消防吏員も指導員になれば操法大会期間中は休みは無いようなものです。
え?????
時間外でるだろうって??
あ~お金がある自治体は出るんじゃないですかね(笑)
個人的には操法は新人訓練という形で残して他の事に時間を使った方が良いと思ってます。
④飲み会
何か知らないけど昇任試験に関わるから行け!!
と言われて消防団の飲み会強制参加でした。
まあ地獄ですよね(笑)
ここでの話はあくまでも僕が経験したことなので各自治体によってかなり変わります!
鵜呑みにしないようにして下さい(`・ω・´)b
・操法大会は必要か不要か?
個人的な意見になります。
操法大会は不要です。
あんなもん無くなってしまえばよいと。
操法大会はなぜ不要か?
大きく3つあります。
①他の災害対応に時間を割くべきである
ここまで読み進めたあなたならきっと理解しているはずです。
消防団がその真価を発揮するのは大規模災害時です。
地震、津波、土砂崩れ、洪水、山火事(山林火災)、いずれにしても消防署だけでは手に余る事態になります。
自衛隊や緊急援助隊が来るのはずっと後です。
いま目の前の災害に立ち向かうのは地元の消防吏員と消防団員です!
この時に少しでも多くの命を救い、被害を防ぎ自分の命を守る知識と技術が必要だと考えます。
消防署で合同の訓練を行うなど税金はそちらに回してはどうでしょうか?
②消防団員、消防吏員ともに大きな負担が掛かる
・体調を崩した
・家族関係が崩壊した。
・精神疾患を患ってしまった。
・プライベートな時間を失ってしまった。
・怪我をして仕事を辞めることになった。
操法大会に命と家族を懸ける理由はなんですか?
人員の結束という意味なら先の災害対応訓練の方が深まると思います。
操法は失くすのではなく新人の基礎(規律やポンプ操作、消火活動)を身に着ける場として残し他の地域と比べるのはやめるべきではないでしょうか?
③税金が利用されている
・火災では使えない操法専用のホースやノズル、靴
・操法大会実施のための広報活動
・場所によっては消防吏員の時間外
他にもあると思いますが全て税金で賄っています。
その割には見てくれる人は少ない。
これって時間と税金の無駄だと思うのですがいかがでしょう?
操法をなくすのではなく、過度に時間と労力と税金をつぎ込む『操法大会』をなくす。
空いた時間を家族や自分の時間として使い地元愛を深めて行く。
無理のないペースで災害対応を学び地域の防災力を上げて行く。
よろずは上記が消防団が次のステップに進むための課題だと考えています。
まとめ、次のステップへ
消防団の課題は多くあります。
今回は私が経験をしたことを元に書かせて頂きました。
人員の確保が難しいという点でも悪いイメージを払拭して行かなければ難しい。
払拭するには新しく改革していかなくてはならない。
そのためには上を動かす。
かなり難しいことだと思います。
少しでも協力できることがあれば連絡ください(`・ω・´)b