【火災】コンセントが火災の原因に!?『トラッキング現象とは?』予防と仕組みを徹底解説

お疲れ様です!
よろずです(`・ω・´)b

今回はトラッキング現象について書いて行きます!
コンセントにゴミが溜まり発火すると言われています(;’∀’)
実際にどういう仕組みで燃えるのか知識として知っておきましょう!

写真1 トラッキング(再現)

・簡単に!トラッキング現象とはどんなものか??

トラッキング現象とは?

トラッキング現象とは?
 ↓
コンセントとプラグの隙間にホコリが溜まる
 ↓
ホコリが空気中の湿気を吸収する
 ↓
微小なスパーク(火花)が生じる
 ↓
熱により絶縁被覆が破壊され差込みプラグの間に電気が流れる道が形成される!
 ↓
出火へ!!

図3 トラッキング図解

時限爆弾のようにじわじわと進行し発火に至ります。
恐ろしいのは昼夜問わず、人が居ようが居まいが関係なく時が来れば発火します!
この記事を見たことはきっと何かの縁ですのでコンセントプラグの掃除と対策をしちゃいましょう(`・ω・´)b

ちなみに令和元年ではトラッキング現象により発生した火災が30件発生しています。
東京消防庁、電気火災を防ごうより)

・どんな場所で起きやすい?

①大型家電器具を接続しているコンセント

冷蔵庫や洗濯機、電子レンジなど大型家電に接続しているコンセントは普段外す必要がないため掃除をしない、掃除をしようにもやりにくい場所にあるなどの特徴があり、比較的トラッキング現象が起きやすい条件にあります。

またテレビなどを少し動かしたときに隙間が出来てほこりが溜まる場合もあります!
気になる方は覗いてみて下さい!

②水場にあるコンセント

代表例はトイレやお風呂場、台所にあるコンセントです。
トラッキング現象は埃+湿気によって発生するので必然的に水がある場所は好条件になります。

③水が関係する電化製品

熱帯魚など観賞用水槽に使用する電化製品や加湿器、エアコンなどは実際に出火事例があります。
上記の家電製品も普段抜き刺しをすることが少なく、対策を忘れがちです(;’∀’)

結露が起きやすい窓付近のコンセントも注意して下さい(`・ω・´)b

・対策は??

①プラグカバーを取り付ける

トラッキング現象の引き金になるのは埃です!
この埃をコンセントプラグの隙間に入らないようにすればOKです!

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

プラグ安全カバー 普通タイプ用4P 【メール便可】
価格:110円(税込、送料別) (2021/2/20時点)


TAP-PSC1Nシリーズ
株式会社サンライズ

引っ越したり新居に住む、家電製品を新しく購入したら上記のようなプラグカバーを取り付けるように心がけましょう!
カバーはダイソーなどの100円ショップで購入することも可能です。

また、電源タップにはカバーを付けるとほこりが入りにくくなりお勧めです(`・ω・´)b

こまめな掃除をする

こまめな掃除をすることはほこりの除去以外以外にも目的があります。
コンセントプラグにヘアピンなどが挟まりショートして出火にいたる事例があるからです。
(令和元年で45件)

写真2 ヘアピンを挟み込んだ状況


コンセントカバーが焦げたりしていないか?
プラグが焦げたり溶けたりしてないか?

掃除をするときについでに確認しましょう(`・ω・´)b

③電化製品のプラグは外す

コンセントを抜いている男性のイラスト(節電) | かわいいフリー素材集 いらすとや

ドライヤーなど短時間しか使わないけど差し込んだままになっているコンセントはありませんか??
使っていない電化製品はなるべく外しプラグにほこりが溜まらないようにしましょう!

・もしも異常がみられるコンセントを見つけたら??

トラッキング現象写真

コンセントカバーが焦げていたり、プラグのビニールカバー(絶縁被覆)が溶けていたりしたら使用を中止して下さい。
銅線が見えてなければ大丈夫だと思うかもしれません。
しかし、表面が焦げている(炭化がすすんでいる)という事は時限爆弾のタイマーが作動しているのと一緒です。
いつ出火にいたるか分かりません(;’∀’)

コンセントや電化製品を新しいものに交換しましょう!
(コンセントの交換は電気工事士の免状が必要です。)

・まとめ

トラッキング現象は防げる火災の一つです!
こまめな清掃と点検をしましょう(`・ω・´)b

【おまけ】より詳しく!!トラッキング現象とは???

絶対に伝えたいことは書き終えましたので、ここからは『興味のある方』や『消防・防災関係者』に読んで頂きたい内容です!
より詳しくトラッキング現象について知っていきましょう!

興味のある見出しだけでも読んで見て下さい(`・ω・´)b

①トラッキング現象はなぜ起きる?

そもそもなぜ電気を通さないポリ塩化ビニルや合成ゴムなどの有機絶縁材料が漏電してしまうのでしょうか??
このキーポイントは【熱】です!!

上記の有機絶縁材料は熱に大変弱く熱分解しやすい性質があります!

「え??よろずさん、ほこりと湿気がキーワードと言ってなかった??」

ほこりと湿気が引き金となって【熱分解】が発生し絶縁が破壊され漏電にいたる!

つまり電気を使用していて熱が発生する状況なら、絶縁が破壊されショートし発火に至る危険性が高いことが分かります。
工事現場などで使われるコードリールや掃除機の線は巻いたまま使うのではなく全部引っ張り出せ!!
と言われるのはこういう理由です(笑)!
(上記の場合は電線が熱を持つジュール熱によって溶け出す)

②トラッキング現象にいたるまでの仕組み

熱によって絶縁が破壊されることを踏まえてトラッキング現象までの道のりを見て行きましょう(`・ω・´)b

コンセントプラグがしっかりと差込みされていない。
 ↓
コンセントと差込みプラグの間にほこりが溜まる。
 ↓
ほこりが空気中の湿気を吸収する。
 ↓
汚損により電圧差が部分的に発生(印加)し電流が流れジュール熱が発生する。
 ↓
ジュール熱により表面絶縁抵抗が高くなる。
 ↓
シンチレーション(微小発光放電)が発生する。
 ↓
この火花により絶縁物の表面が熱分解し炭化物が生成される。
(表面が黒く焦げてくる段階)
 ↓
炭化物の方が導電率が高い(電流が通りやすい)ためどんどん大きな電流が流れる。
 ↓
炭化物(焦げ)が電極プラグの間まで伸びてくる。
 ↓
絶縁破壊が起きる!
トラッキング現象により火災発生!

上記がトラッキング現象の全貌になります(`・ω・´)b
焦げた道(炭化電線路)トラック(track)、電流が通った道を観察することをトラッキング(tracking)と呼びます。
ここからトラッキングという言葉が出来ました。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です