【取材】救急車の不適切利用24時!!
お疲れ様です。
よろずです(`・ω・´)b
今回は救急車の不適切利用について紹介して行きます!
上記の議題は良く上げられていて知っている方も多いと思います。
今回は現役、元救急隊の5名の方に直接取材して不適切利用の事例を教えて頂きました。
多くの方に知って貰い、不適切利用とはどんなものか?問題点はどんなことか?
知って頂けたらと思います。
【Xさんの体験談】
①ストレッチャー(担架)に乗るのは恥ずかしいので歩きます
Xさんよろしくお願いします!
救急車の不適切利用はさまざまなものがあると思いますので印象に残っているものを3つほど教えて下さい。
よろしくお願い致します。
まず、私の前提条件として傷病者のバイタルや経過、病歴等の総合的な判断プラス自力での病院受診が可能で、救急車で今すぐ病院に行く程の緊急性が無いと判断したものは全て不適切利用と考えてます。
それをふまえて3つほど紹介させて頂きます。
No.1
50代の女性が職場で気分が悪くなり動けなくなって同僚が救急車を呼んだ事案です。
(この情報からどんな内容になるのかな、やっぱりいいです的なやつかな?)
通報では動けないとのことでしたが自力で普通に歩けてました。
念のためストレッチャーに乗るよう促しましたが恥ずかしいとの理由で拒否する余裕っぷりまで見せてくれました。
恥ずかしいって?!救急車を呼んでいるのに?!
本当に余裕がありすぎてタクシーと勘違いしてますね!
そうですね。
さらに、この現場から歩いて1分もかからない場所に大学病院があります。
にも関わらずなぜ救急車を呼んだのかまず意味がわかりません。
しかもこの事案は平日の日中で外来で行けば基本どんな症状でも診てもらえます。
周りの過剰な心配と自助努力の著しい欠如をかんじました。
本当に意味がわかりませんね。
救急車はどのような人のためにあるか分かりますかと本人と同僚に問いただしたい。
はい。
本人も周りの人間も自助力が欠けていると考えます。
自助力は自分と他人を守るという意味でも必要な考え方ですね!
自助とは自分を守るための力や知識です。
この力が欠けると自分自身ではなにも出来ない人間になります。
このような事案もどういった症状が命に関わるのか?を知らないことによって発生するのでは?と感じました。
②指を痛めちゃった!!
一気に行きます!
No.2
20代の男性が社交ダンスの練習中にパートナーと接触して 手の指を痛めた事案です。
そもそも手の指を怪我したくらいで救急車を呼ぶのは非常識です。
足を怪我して歩けないので救急車なら理解できますが手の指の怪我に救急車なんてどう考えても必要ありません。
自分でタクシーで病院に行けないか確認しましたが、早く診てもらいたいのでこのまま救急車でお願いしますのとことでした。
タクシーで行くのも救急車で行くのもそこまで時間は変わりません。
本当に自助努力の欠如した人だなと思いました。
これは非常識ですね!
『救急車で行けば早く見て貰える!!』
勘違いしている人が本当に多い気がします!
クラブ活動で怪我をしたら昔は顧問や監督が病院に連れて行ってましたが、今はケガの度合い関係なくで救急車を呼んでいる気もしまね。
はい。
救急車を呼んだとしても緊急性が低ければ病院から断られてしまう場合もあります。
結果的にご自分で行くのと大差ないかもしれません。
そうなんですよねー!
事実を知らない人も多そうです(;’∀’)
救急車は病院に行くための便利なタクシーではありません。
自分で病院を探した方が早く診て貰えるケースもありますよ(`・ω・´)b
③悪化する?前に病院行こうよ!
【No.3】
80代の男性で数日前から便が出ておらずお腹が張って苦しいとのことで救急車を呼んだ事案もありました。
この人も普通に歩いて救急車に乗りました。
数日前からならもっと早く自分で病院に行けたはずです。
聴取しても今救急車で病院に行かなければならない程の緊急性は微塵も感じませんでした。
なぜ家の近医を受診しないのか?この様な事案は多々あります。
これはなんとも。
本人にとっては悪化してる?のかもしれませんが早めに自分で行くべきですね。
本当に自分で病院に行かないと選択する理由を本人に問いたい(;’∀’)
便秘で救急車を呼ぶなと言いません。
本人が便秘だと思っていても実は別な病気だった!!という場合があるからです。
しかし、この方は以前から症状がありました。
違和感のあるうちに病院に受診すればよかったのです。
まあ、このヒトはそんな悪化して救急車を呼ぶって感じではなさそうですが…。
④Xさんが伝えたい事
Xさんが救急車の不適切利用で特に伝えていことはなんでしょうか?
私は某政令市で救急隊をしており、市内で1番忙しい隊で仕事をしてます。
毎日毎日多数の救急要請に対応しているためストレスや疲労も大きいです。
忙しくて昼食が食べられないまま夕方になるなんてことも珍しくありません。
夜もちゃんとした仮眠なんてほとんどできずに働いてます。
救急隊員はロボットじゃありません。
人間です。
お腹だって空くし睡眠も必要です。
日々思うことは、このままじゃ救急隊は市民に殺されます。
ストレスで倒れた人も見ています。
救急隊ほどストレスにやられる部署は無いと思います。
忙しい署は眠れませんよね、帰署途中で救急要請があって仮眠どころか帰れないという姿も良く見ていました。
良く市民から消防職員はヒーローに例えられ、公務員、消防だからやって当たり前という認識も少なからずあると感じています。
いま求められているのは私たち一般市民の自助力の向上なのかもしれません
これだけ精神的、身体的に負担かかる事をしてたら病気にだってなりますよね。
夜中に起こされてなんでこんな下らない救急要請に対応しなきゃいけないんだと毎日思ってます。
税金で飯食ってるんだからやって当たり前だろって考えてるんでしょうね。
まさにおっしゃる通りで、1番の解決策は自助力の向上です。
私自身、体を壊して(運動後急性腎不全・肝不全)で辞めています。
今回の記事で一人でも自助力の向上につなげて、不適切な救急利用の減少につなげたいと思います。
Xさんもお体に気を付けて!
今読んで下さっているあなたの想像している何倍もこれって救急車必要?という事案にあふれています。
そんな事案にも命を削って出動している。
このことを知って頂けたら幸いです。
【テツさんの体験談】
①不調はないが入院させろ!!
テツさんよろしくお願いします!
早速ですが印象的な不適切利用を教えて下さい!
こちらこそよろしくお願いします(`・ω・´)b
Q=救急隊
傷=傷病者
❶「救急指令、、、詳細不明。」
Q救急隊です、どうされましたか?
傷入院したい。
Qどこか痛いところありますか?
傷ない
Qどうして入院したいのですか?
傷1人で生活出来ないから。先週A病院を退院してから、まともに生活できてない。
Q A病院に相談してみますね。
傷入院は、近くのB病院がいい!
Q どこも痛くない、血圧等も異常 が無いので、それは厳しいと思 いますよ。電話はしてみますが。
傷 、、、
その後、A.B病院と繰り返し電話、結果は、入院不可。
救急隊による、1時間近くの 説明の後、 傷病者は、渋々と不搬送を申し出ました。
なんともまあ、突っ込みどころが多いです!
生活できない、入院するならこの病院!!
このヒトはわがままというか、救急隊ではなく別な場所に相談?すべきだと思います。
こんな人間に一時間も貴重な救急車を縛られてしまうなんて。
もしも近くで重症事案が起きたらと考えるといたたまれないです。
少なからずこういうヒトはいます。
こういった事案は搬送までに時間が掛かるため、その地域の救急車を一台潰すことになってしますのです。
そうなると他の管轄の救急車がカバーすることになり、本当に必要な方への救急車の到着が遅れてしまいます。
そうなると助かる事案も助からなくなる可能性もあるのです。
②夫を病院へ連れって
こんなのもあります!!
❷「夫を病院に連れて行って!」
Q、どうされましたか?
妻、夫が言う事を聞かず、また朝から酒を呑んだ!
夫、なんで病院行くんだ!
妻、あんたが朝から酒飲むからで しょ!
Q 、、、
なんともまあ…。
呆れてしまいますね。
言葉が出ませんでした(;’∀’)
冗談のように聞こえますが、こういった事案は結構あります。
こういう私たちはヒトにはならないようにしましょう!!
③指を切った!!
❸「指を切った」
これは、意外に多い事案で、救急車に自分で歩いて乗車する傷病者トップクラスです。
うちは、田舎なので行ける病院は、ほぼ2択。
どちらも収容不可だと1時間以上かかる病院に搬送する事案も。
救急車で、1時間以上の病院交渉または、搬送する事案って毎回 救急ってなんだ⁈ってなります。
さきほど取材した方も似たような事案を教えてくれました!
指を切ったと言っても傷の深さが浅いことも多い、自分で行きなさいと思っちゃいます。
あるあるなのかもしれませんね(;’∀’)
指を切ると不安になりますが、圧迫止血で基本的には止まります。
慌てずに清潔な布で傷を強く押さえて病院に向かいましょう!
【きゅーさんの体験談】
①入院準備は万全です!!
きゅーさんよろしくお願いします!
不適切利用の情報お願いします(`・ω・´)b
お疲れ様です!
そうですね、ありきたりかもしれませんが…
・入院セットのボストンバックを自分で持って自力歩行で出てきて、入院の予約している病院に行け。と言われた。
入院準備している人居ますよね(;’∀’)
救急車をなんだと思っているんだろう。
あとは着替えてくるので少し待ってくださいとか(笑)。
本当にそうです…。
入院する準備をしてくる人は意外と多いです。
タクシーで行って欲しいです。
これこそ無駄な税金と言えると思います。
②生活保護は免罪符か?
あとは生活保護の方です。
生活保護受給者が電車賃節約のために、救急車を呼んで自宅近くの掛かりつけの病院に行け。と言われた。(電車なら6駅、30分の距離)
生活保護受給者のの方がすべてが悪いわけではありませんがこういうヒトは本当に多いです。
電車賃も通院の為なら支給されるようです。
こういう方々は弱者だからなんでも許されると思っている節があって怖い。
生活保護受給者が悪いわけではありません。
しかし、こういったヒトがイメージを落としているのは間違いありません。
また、このタイプは定期的に救急車を呼ぶのでたちが悪いのも特徴のひとつです( ;∀;)
【アーサーさんの体験談】
①やっぱり明日病院行きます!!閃光の酔っ払い
お久しぶりです!
良ければ元救急隊がみた不適切利用について教えて貰えませんか?
了解です!
治安のよろしくない地域だったので酷いのはありましたがw
・深夜に酒を飲んで頭痛で救急要請。現着後に「やっぱり、明日朝に病院行きます」と言って乗車した瞬間に帰った。
紹介するもの全て
・意識レベル晴明
・歩行化
でしたw
深夜にこんな救急で呼び出されては溜まったものではありませんね!!
夜のサイレンほど嫌になるものはない…。
お酒の救急はイヤになるほど多いです。
・家まで送っていけ。
・飲み過ぎて頭が痛い。
・帰る途中で転んで頭を打った。
・意識が亡くなった!
・道端に人が倒れている(飲み過ぎて寝てる)。
などなど
たちが悪いのが軽症に見えて隠れた病気や怪我がある場合が多いことです。
今回のようなものは明らかに軽症ですが、外傷や脳卒中、急性アルコール中毒など命に関わるものもあります。
一番は私たちが酒を飲み過ぎない、適量以上を飲まさせないのが大切です(`・ω・´)b
②便利なタクシー、私は入院準備ヨシ!
・今日定期検診で病院行こうと思ったけど足がなくて通報。
息子がいるけど呼ぶのも悪いという話。(なお、入院する気満々で荷物持ってくる)
定期健診で足がないって通報も結構ありますよね。
親も親だけど息子も息子だ(;’∀’)
入院準備はもはやあるあるになってきました(笑)
定期健診だから、入院する予定だから、本人の強い志望など理由は様々ですが救急車をタクシー代わりにするヒトは多くいます。
このタイプは常連になる場合が多いのも特徴です。
③縫わないなら切ります(リストカット)
・リストカットしましたと言う通報で本人は「麻酔なしで縫って欲しい」と言ったが隊長が「これじゃ、多分縫わないよ」というと「じゃあ切ってくる」と言って包丁を持ってきて自ら切りかけた話(※又聞きになります)常連さんでした。
内容が今回の取材では一番ヘビーです(;’∀’)
こういう人も居ます。
④アーサーさんの考え
当事者にとってもいれば
「そんな知らん、俺は困ってる以上」
みたいな感じでしたよ。
聞く耳持たずで自分のことばっかりだったなーという印象が残ってます。
これですよね!
『俺は困っているんだから何とかしろ!税金で飯を食ってるくせに』
不適切利用をするヒトの真髄だと思います(;’∀’)
自分の事しか考えてないヒトがこういう事をします。
その方々を責めることはできませんが、せめて自分はこういう人にならないように気を付けたいものです。
【ちゃんいわさんの体験談】
①ちょっとそこまで連れてって
お久しぶりです!
救急車の不適切利用について3つほど印象に残っているものを教えて頂けたらと思います!
お疲れ様です^ ^
印象に残っているというのはなかなか難しいのですが、
①今日朝の9時から検査の予約が入っているので○○病院に連れて行ってほしい
①は結構皆さんも出てますよ!
タクシーだと思っているんでしょう(;’∀’)
②酔っ払いのためのタクシー
②救急要請常連の人で、夜に酒飲んで歩いて帰るも途中でしんどくなって毎回路上で救急車呼ぶやつ(目的は家まで連れて帰ってほしい)
あきれて言葉が出ませんね。
このヒトの家に毎回送ってあげるそうです。
グダグダやるよりも送ってしまった方が救急車が早く解放されて良いのかもしれません(;’∀’)
③辛いのかもしれないけど…。
③インフルエンザ確定診断されている人が熱下がらないという理由で救急車呼ぶやつ(タミフルやリレンザが処方されているため、救急車で病院行っても全く意味ないし普通に帰らされるだけ)
これもあるあるですよね。
病院に行けば何とかしてくれると思っている(;’∀’)
こういう事案も結構あります。
本人にとっては辛い症状だとは思いますが何もできない。
行っても帰らされるだけで動く分より辛くなる気がします。
それじゃあどんな時が適正利用なのさ?
総務省消防庁のリーフレットが一番わかりやすいので紹介します(`・ω・´)b
・高齢者の場合
・おとなの場合
こどもの場合
こういった場合が本来の救急車の適切な利用になります。
生きるか死ぬかの瀬戸際に、命を繋げるために使われるのが本来の救急です。
今回のまとめ
まとめ
・救急車の適切利用にはまずは自分自身が知識を身に着ける(自助力)。
・無理はしない、辛い場合は#7119(救急安心センター事業)で相談をしてみる。
・限りある財産と命で戦っていることを忘れない。
不適切な利用の出動をしている場合は、その地域で重大な病気、事故が起きても管轄外から救急車が来ることになります。
もしかしたら先ほどまで紹介している事例で上記のような案件が起きているかもしれません。
そのヒトは良いかもしれませんが裏で誰かが苦しんでいるかもしれない。
いまこの記事を読んで下さっているあなたは不適切な利用はしないと思います。
しかし、周りの誰かはしてしますかもしれません。
そのときに止めるも勇気、見ないふりをするのも勇気です。
できれば一歩踏み出して止めて頂けると幸いです。
少なくとも、あなたのその勇気は救急隊、医師、看護師の負担を減らしたことになります。
宜しくお願い致します。
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