【救急】傷病者観察の流れとは?
投票に協力して頂きありがとうございました!
(`・ω・´)ゞ
今回は投票数が一番多かった傷病者観察をざっくり解説します!
観察って??
救急隊は傷病者の緊急度に応じて適切な医療機関に処置し搬送する役目があります!
この適切な医療機関へ搬送する情報を得る為に観察を行います。
(`・ω・´)ゞ
例えば、
脳卒中疑いの傷病者を脳外科対応していない医療機関に搬送しては助かりません。
観察することによって傷病者がどんな病気やケガを負っているのを救急隊は判断し医療機関へ受け入れ要請をします。
観察の種類
観察には外見観察と直接観察があります!
それぞれの違いとポイントを見ていきましょう!
【外見観察】
外見観察は傷病者を
パッと見で状態を判断します!
パッと見で何が分かるの??
と思われる方も多いかもしれません!
少なくともヤバいかヤバくないか?
(生命の危険があるかないか?)
が判断できます!
(`・ω・´)b
代表的な例を書いていきます!
①傷病者の姿勢
病気などでつらい状態の時に人は病態に応じた姿勢(楽になる姿勢)を取ります!
体位を見れば病態を特定するための判断材料になります!
【座位、起坐位】
心不全、気管支喘息、肺水腫、肺気腫など
心臓や肺関係が多い
【側臥位】
腹痛、嘔吐、肋骨骨折
自分自身、肋骨折ったときにこの体位やってました(笑)
【仰臥位】
意識がない場合が多い。
気道確保を行いまずは呼吸の確認から!
②出血
出血の有無、量で状況を確認します!
活動性の出血の有無もわかる場合があります。
(`・ω・´)b
少ない量でも地面の材質によっては広がるので慌てないこと。
③嘔吐
体位によっては窒息の恐れがあります!
また血が混ざっているか?
真っ赤な血(鮮血)か暗い色の血か?
(`・ω・´)b
④顔貌(がんぼう)
・蒼白(そうはく)
→ショック状態
・紅潮
→発熱、アレルギー
・苦悶
→疼痛(痛いってこと)
・黄疸
→肝硬変など
⑤失禁
意識状態がある、あったことが分かります。
(`・ω・´)b
⑥変形
骨折の有無など!
パッとみただけでもこれだけの情報が得られます!
上げたのはあくまでも代表的な例なので色々探してみましょう。
(`・ω・´)b
【直接観察】
手や資機材を使って傷病者のバイタルや状態を探ります(`・ω・´)b
直接観察はその人の技量から情報のズレが生じます!
日々訓練です(`・ω・´)b
①生理学的評価
D、ABCの順で確認します!
重要なものから一つ一つ見ていきましょう。
(`・ω・´)b
【A、気道】
意識障害や外傷、嘔吐などにより気道が塞がってします!
気道閉塞=死です!!
まずは気道確保しましょう!
【B、呼吸】
・呼吸はあるか?
・呼吸数は多いか?少ないか?
・どんな呼吸をしているか?
ぜーぜー、ヒューヒューなど
観察結果から酸素投与や補助換気を行います!
【C、循環】
・脈は触知出来るか出来ないか?
・リズムはどうか?
・強さはどうか?
・活動性の出血の有無
あれば止血する!
【D、意識】
・呼びかけ反応があるか?
・痛み刺激に反応は?
JCSやGCS
・脳以外にも原因がある
低体温、中毒、心肺機能、麻痺など
②全身・局所の観察!!
【視診】
見た目の状態の観察!
・皮膚の色、付着物
・創傷や四肢の変形
・呼吸状態(胸の動き)
フレイルチェストなど
【触診】
・熱感
・骨の異常可動
・皮下気腫
(圧雪感、雪を握った感じ)
【聴診】
・胸部
呼吸音や心音
・腹部
腸蠕動音
【打診】
叩いて音を聞く
打診が最後に来るのは刺激が一番強いから!
最初に打診をしてしますと痛がって正確な情報を得られない場合がある!
刺激が少ない順で観察を(`・ω・´)b
病歴聴取
病歴聴取の仕方として今回はGUNBAを上げます!
G(原因):事故原因、経過
U(訴え):主訴、自覚症状
M(食事):最終食事時間
B(疾患):病歴、既往歴、内服薬
A(アレルギー):薬剤、食物
外傷ではなく内因性にも有効です!
意識があるうちに聞いておこう!
(`・ω・´)ゞ
まとめ
今回は傷病者の観察の基本的な知識を書きました!
生理学的評価や聴診などなど書ききれていないことは沢山あります!
また別な機会に書いていこうと思います!
ご意見や感想お待ちしています!
(`・ω・´)ゞ
小説短くてごめんなさい
(´;ω;`)
おまけ
おれはP助22歳!
今日は救急課程の病院研修に来ている!
病院研修よ言っても何か医療行為をするとか見学するとかではなく各分野の医師がスライドで説明をしそれを板書するというシステムだ。
もちろん効果測定(学科試験)があるのでみんな必死にやっている。
たまに寝てるやつもいるけどね。
相棒がカフェイン入りミンティア(眠気覚まし)がお友達になってきた頃次の講習が始まった。
今回は『傷病者観察について』だ。
この医師は救急医で物凄く熱い人だった!
「君たちはこれから救急隊員として活動していく、これだけは覚えとけ!!」
「救急隊員は搬送隊などではない!!!君たちの判断や適切な処置によって傷病者の生死を分ける!!」
この言葉に会場がピリッとした。
そりゃそうだ!
自分の知識と技術が人の生き死に関わると言われたんだから。
「では講習を始める!!」
この医師の講習は実践形式で眠くならなかった。
聴診や打診など実際にやってみたが難しい。
傷病者の体位で病態が分かるのは知らなかった!
勉強が不足してるなと感じる。
将来救急隊に乗るときに先輩の足を引っ張らないためにも頑張ろう!!
そう胸に誓いながら板書を取っていくのであった。